『田野浩志の'そうだ スーツ、着よう'』Vol.51

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「そうだスーツ、着よう。」でお馴染み?夏が似合わないことは重々承知しているのですが、それでも一番好きな季節は?と聞かれると即答で夏と答える田野です。

子供の頃から夏が大好きです。

田舎育ちの僕は昆虫採集が大好きで、あの樹液の香りがするとテンションが上がったことを今でもよく覚えています。

家族旅行にも連れて行ってもらいました。

そんなには遠くない近場の国内旅行でしたが、海水浴が大好きで父親によく連れて行ってもらったことも鮮明に覚えています。

そんな大好きな夏、今年は生憎昆虫採集にこそ行けませんでしたが、家族旅行に花火やゴルフやスポーツ観戦、そして万博にも行きましたし、かなり満喫させて頂きました。

最後はお決まりの、山下達郎さんのさよなら夏の日を聴きながら、切ない気持ちで締めくくり(涙)

いつもながら何の話しやねん?スーツの話ちゃうんかい!?お前の夏の話なんていらんねん!と思われても仕方のないスタートですが、何が申し上げたかったかといいますと、大好きな夏を謳歌してファッションの秋に向けて心の準備が整いましたということが申し上げたかったんです(汗)

はい、そうなんです、ファッションの秋!スーツの秋!?スタートしましたよ!

ということで今回の「そうだスーツ、着よう。」はいつものアレです。

僕達が最も信頼を寄せる日本が世界に誇るスーツファクトリー、RING JACKETさん謹製の弊社オリジナルスーツの秋冬の新作をご紹介させて頂きたいと思います。


ドレススタイルに大きなトレンドの変化はございません。

少しづつ、少しづつ変化するのが常だと思いますが、そんな中でもこの秋冬は3つのトピックスをご用意しております。

まず1つ目が注目カラーのブラウンです。

ドレススタイルにブラウンをご提案するのは実は少々難しいです。

特にビジネススタイルにおいては否が応にもネイビー、グレー系が中心となりますので、ネクタイや靴、小物でブラウンを取り入れることはできても、スーツとなるとセレクトする生地は限られます。

最近よく私共salotto di gujiで特選素材のひとつとしてセレクトさせて頂いている、梳毛生地の王様と言って差し支えないErmenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)社製TROFEO(トロフェオ)。

そのTROFEOで素晴らしいブラウンが見つかりましてのでセレクトさせて頂きました。


その年の最高品質のスーパーファインウールに贈られるトロフィーに由来するTROFEO。

最高の糸で織られる質感、ツヤ、色は言わずもがな最高です。

このスタイリングの様にブラウンでまとめるのが定石ですが、少しグレーシュなブラウンですのでモノトーンとコーディネートされるのもお勧めです。


同じく世界最高品質の梳毛生地TROFEO。

この秋冬のトピックスの2つ目と言いたいところですが、こちらはそうではありません。

僕達がトレンドとは別に今期お勧めしたい、いえ、今までもこれからもお勧めし続けたいイタリアの素晴らしさがここにあります。

6月の弊社バイヤーのイタリア出張報告を聞いた際、昨今フレンチやブリティッシュ、アメリカントラッドが注目されている中、やっぱりイタリアっていいですねという再確認。

この色、この艶、この肌触り、イタリアはやっぱり最高です。


イタリアと言えば?

僕はやっぱりブルーだと思います。

ブルー系スタイリングがお勧めです。


そして2つ目のトピックス、それがブリティッシュ調です。

満を持して・・・いや、トピックスというわりにはいつもやないかい!?と言われそうですが、それこそがドレススタイルの多分?真髄です(汗)

秋冬には欠かさずセレクトし続けているFOX BROTHERS(フォックスブラザース)のフランネルCBT5。

250年変わらないレシピで織られているこのシリーズは、世界中の紳士から愛されている名品中の名品です。

数多あるフランネル素材の中でも長きに渡り愛され続ける訳は、どっしりとした重厚感がありながらも上品でエレガントという相反する要素を兼ね備えているところにあります。

いかにもブリティッシュな趣きを感じさせながらも、RING JACKETさんの柔らかな仕立てが抜群です。


全てがブリティッシュは少しお堅くなりがちですので、ブリティッシュテイスト?フレーバー?がお勧めです。

その割合はお好みですが、私共salotto di gujiとしましては、ブリティッシュ4:イタリア6くらい?


トピックスという程ではないんですが、少しだけ青いみの掛かったネイビーは少し注目です。

昨年からお取り扱いをスタートさせて頂きました、VITALE BARBERIS CANONICO(ヴィッターレ バルべリス カノニコ)略してVBCのフランネルは、先程のFOX BROTHERSのフランネルと比較しますと、イタリアの生地らしくソフトな風合いとほんのりツヤやかな雰囲気が特徴です。

色目もソフトでちょっとだけインディゴブルーの様なネイビーが絶妙です。


コーディネートは写真の様に差し色をほんの少しプラスもいいのですが、今年はネイビーのワントーンもお勧めします。

もちろんブラウンがトピックスの1つと申し上げましたので、イタリアらしくアズーロ エ マローネで、ネクタイや小物にブラウンをコーディネートしても格好いいと思いますが、ネイビーのワントーンでキリッと合わせて頂きたいと思います。


本日ご紹介させて頂きます最後は、こちらも昨年からスタートさせて頂きまして、新定番になりそうな程ご好評頂きましたErmenegirdo ZegnaのIsland Fleece(アイランド フリース)です。

同じブランドでもTROFEOとは違ったベクトルで、さすがのZegnaらしく上品な風合いと色目ですが、比較的皺になり辛くて強度も見た目の割にはタフな、移動の多いビジネスマンには最強の生地です。

弊社のオリジナルスーツを作る際、RING JACKETさんとの打ち合わせでは、着心地の良さはもちろん追求するんですが、リーズナブルな価格で提案しているつもりですが、決してお安くはないお代金をいただくので、「格好いい」にはこだわりたいとお話ししています。

実用的で格好いい、まさにこのスーツです。


スーツスタイルにおいてネイビーとグレーは絶対に外せない2色ですが、実はそれでもやっぱりネイビーの割合が圧倒的です。

ただここ最近は割合に少し変化が起こってきています。

今までは8:2でネイビーでしたが、それが7:3か6:4まではいかないかなという具合で、グレーに注目されている方が確実に多くなってきています。

しかもグレーのトーンも濃いグレーから少し淡いグレーになっています。

ということでこのグレースーツ、着心地×実用性×格好良さ×少しトレンドの全方位を賄います。

以上、秋冬最初の「そうだスーツ、着よう。」はいかがでしたでしょう?

あれ?

トピックス3つ?

ブラウンとブリティッシュの2つ(汗)

しかもそれぞれTROFEOのブラウンとFOX BROTHERSのフランネルだけ。

そうなんです、次回10月もまた「そうだスーツ、着よう。」予定しておりまして、またその時にご紹介させて頂きたいと思いますので、ほんの少しだけご期待頂けると幸いです。

それではまた次回!ciao!ciao!



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そうだ スーツ、着よう

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