バルコーネオリジナル23SS座談会

FEATURE

帰ってきた!?バイヤー座談会

前回の座談会は2017年、時は流れバイヤー陣にも変化がありました。
gujiバイヤーであった高階はグループ全てを管轄する、統括のポジションへ。
若手のようで実はそうでもない、アシスタントバイヤー勢もじわじわとその実力を伸ばしてきています。

そんな現在、高階、小林、前澤の3人でbalconeオリジナルの2023年春夏シーズンについて語ってもらいました。

Photo/Edit Izumi

■ 座談会メンバー


高階
gujiグループ統括バイヤー、普段は大阪店勤務

小林
アシスタントバイヤー、普段は東京店勤務

前澤
アシスタントバイヤー、普段は京都店勤務
久々のバイヤー座談会、よろしくお願いします。
一同:よろしくお願いします。
バイヤー陣も構成が変わりましたね。
高階
そうですね、以前は岩佐と二人でバイイングしていましたが、現在gujiに関しては僕、小林、前澤のメンバーで動いています。
今回はお題としてbalconeオリジナルの23SSシーズンのアイテムにフューチャーして語ってもらえればと思います。
一同:はい
と、その前に2020年の秋冬からスタートした企画ですが、どういう経緯で始まったんでしょうか。
高階
もともと、この企画がスタートした経緯はセレクトしている商品ではカバーしきれない部分を埋めたいなと常々思っていたタイミングで、mandoのデザイナーである高巣満導さんに『オリジナル、つくれるよ』と声をかけてもらったことがきっかけでして。

そこから徐々に親交のあるデザイナーさん達とも協業できるようになってきて今に至る、という感じです。

課題ももちろんあるんですが、それを解消しようと動いている状態です。
オリジナルをオーダーするときってどういう流れになるんですか。
高階
まずは僕らでこういうものが欲しいということを話し合ったり、スタッフからの要望をもらったりして、アイテムの実像を考えていくことからスタートします。

そこからデザイナーさんに具体的なアイテムの説明をして、やり取りを進めていく感じですね。

デザインやディティールに関しては細かく何度もやり取りして詰めていきますが、生地に関しては結構ざっくりした感じでお願いして、デザイナーさん側で探してもらうという流れがbalconeオリジナルでは定番的な感じですね。
小林
一般的にセレクトショップのオリジナルは社内のデザイナーさんに作ってもらうのが普通かもしれませんが、僕らに関してはご自身でブランドを持っている方にお願いしているので、タグに関してはダブルネームの形になっています。
なるほど。では満導さんからスタートした企画ということで、mandoのブルゾンからお願いします。
前澤
こちらのブルゾンは22FWシーズンからの継続モデルになりますが、今回は生地を和紙にしています。

これは満導さんからおススメしてもらった生地で、mandoのインラインの方でも使用されているものですね。リネンのように清涼感がある生地なんですが、しわが付きすぎないのがポイントになってます。
小林
リネンじゃないので秋口でも着てもらえるのがいいですよね。

和紙というと耐久性どうなの?と思われるかもしれませんが一度水通ししているので耐久性は上がっています。実際に触って頂くと丈夫さがわかって頂けるかと。
高階
22FWからの変更点は裏地を無くして一枚仕立てにして軽さを出しています、また襟部分も同様に変更して裏側にパイピングを付けるなど、満導さんのオススメもあってこういう形にしました。

秋冬はブルゾン、アウター的な考えのアイテムでしたが、春夏に関してはよりシャツに近しい感覚でライトに羽織ってもらえるようになってます。

こちらのイメージしたクリーンな雰囲気をうまく形にしてもらっています。
小林
なんといってもカッコいい。
高階
その通り!でもワードのチョイス軽いね。(笑)
前澤
着てもらうと納得してもらえる、絶妙なところを突いた汎用性の高いアイテムですね。
続いてはコートをお願いします。
小林
こちらのコート、展開としては4シーズン目になるんですが前回の分から着丈を3センチほど伸ばしています。
気分的にもほんの少し長いほうがいいかな〜という感じだったので調整することにしました。

生地に関しては先染め60番双糸のコットンギャバジンを使用していて、これがすごく雰囲気があるんですよね。

後染めだと少し滑り感が出るんですが、先染めにすることによって少しシャリ感が現れるんです。
前澤
このギャバ本当に良いですよね〜。
平さんにいろいろと生地を選定してもらったおかげで、結果的に春コートらしさがしっかり表現できたかなと。用尺も使ってますので、かなり贅沢なコートになってます。

ちなみに弱撥水の加工が施されているので一応汚れは付きにくい仕様になっています。
(注:あくまでもつきにくい程度なのでご了承ください)
高階
シルエットは以前から変わりありませんが、肩回りをコンパクトにして蹴回しを広めに設定しているので着て歩いた時のラインの流れがすごくきれいなんですよ。これは声を大にしてお伝えしたいです。
小林
一般的なバルカラーコートの仕様だとフロント部分が比翼になっているのですが、こちらに関してはあえてボタンを露出させることで抑揚のあるものにしています。
高階
これは単純なオーバーサイズコートとは全く違う次元のものだと思ってもらえるはずです。試着した際にはご自身が歩いている姿を鏡でご覧になってもらいたいですね。
続いてはこちらもおなじみのpineのカットソーです。
小林
以前から展開していたTシャツのシルエットは変えず、生地を新しくしています。

前回のタイプも素晴らしかったんですが、生地が厚めなのでインナーに着るには少しごわつく感じがありまして。
高階
多少着こなしに制限がある感じでしたね、一枚着用のアウターTという感じです。

あれはあれで完成されていたんですが、このシルエットでもう少し柔らかな生地を採用できないかなと常々思っていたんです。

それを踏まえたうえで今回は天竺の柔らかなタイプを採用しました。

生地を変えるだけでこれまでにはなかったドレープが出るようになっているので、形は同じですが全く別ものと考えてもらって良いかと。
前澤
色の出方も凄く綺麗ですね。
特にパステル系のカラーが気分的にも良いなと。
もちろん、厚手の生地の方も引き続き販売していますので、選択肢が増えたと思って頂けたら。
ラストは完全新作となるTHROWのパンツです。THROWでパンツって意外ですね。
高階
確かにそうかもしれません。ただ実はデザイナーである山内さんはTHROWとは別にウェアのブランドもやられていて、僕ら的には特に意外な感じはしていないんです。

山内さんって展示会でお会いするとミニマルな格好なんだけれど、毎回惹きつけられるものがあるんですよね。

そういう流れもあって、山内さんが作るbalconeオリジナルのパンツが見てみたいなと思って今回製作を依頼したら快諾して頂きまして。
前澤
なんでも言ってみるもんですね、本当に有難いです。

ちなみに山内さんから頂いたメールによると、、、、、

生地はシルクリネンなので夏場でも快適に穿いてもらえます。特徴としては経糸にオーガニックコットン、緯糸にシルクネップを使用したサージ組織になってまして、さらにタンブラー加工を施す事で生地にやさしいふくらみを持たせているそうです。
高階
このタッチは他にはないと思います。ウエストシャーリングの所謂イージーパンツなんですが品がある感じ、山内さんらしいな〜と。

ちょっと緩めのテーパードシルエットなんですが決して太いわけではなくて、ドレープ感を楽しみつつクリーンなスタイルにも当てはめやすいように作ってもらいました。ワイドシルエットに抵抗がある方でも取り入れてもらいやすいタイプだと思います。
小林
カラーは気合の1色展開です。
高階
それは気合なんだろうか、、、(笑)

個人的にも暗いトーンよりこのぐらい柔らかな色合いの方が春夏らしいかなと。
前澤
ライトベージュなので色味的にもこれから活用してくれるはずです。もちろん、反響があれば別生地や別カラーなんかも展開していきたいと思ってます。
小林
サイズはSMLのスリーサイズになっています。
高階
やり取りを色々しつつ、修正もありつつ、納得できる形に持ってこれたので感慨深い所もありますね。
今回はこの4型という事ですね。
小林
そうですね、試行錯誤がありながらもリリース出来て良かったです。
前澤
皆様の要望も頂ければと思いますので、こういうのない?なんて声があるとそれを元に商品化に動く事もあるので、お声を聞かせてもらえれば。
高階
是非着用して頂いて良さを感じてほしいですね。皆さま、よろしくお願いしますという事で今回は締めさせていただきたいと思います。
一同:ありがとうございました。

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