Wake up with Jacob cohen Vol.01

イタリアを代表するラグジュアリーデニムブランドとして、今やイタリア国内450のブティック、全世界ではなんと1500以上ものショップにて展開されるJACOB COHEN(ヤコブコーエン)

ここ日本においても、ファションに並々ならぬ情熱を注ぐオーバーミドルの間で圧倒的な知名度と高い人気を誇る、いわばデニムジーンズ界のスーパースターなんです。

そんな同ブランドの"人気の秘密"に迫るべくスタートした新企画、その名も

『Wake up with Jacob Cohen』

622とか688ってどんな形?」「結構値段するけど、何でこんな高いん?」「ジーンズからめっちゃ良い香りするけど、なんの匂い?」そんな皆様のちょっとしたJACOB COHENに対する疑問を1つづつ解決していくと同時に、ブランドの魅力を徹底解剖していきます。

第一回目となる今回、まずはブランドに関するより詳しい歴史を・・・とも考えたのですが、「ある程度の情報は知ってるから、それよりもっと普段あまり知れない部分をもっと知りたい」といった声が聞こえてきそう・・・という訳で、今回はブランドの概要をおさらいした後に、実際JACOB COHEN(ヤコブ コーエン)の商品のご購入を検討されている方が最も知りたいであろう"凝りに凝ったディティール"について、尺をタ〜ップリと使って解説していきたいと思います!


『JACOB COHEN(ヤコブコーエン)とは』


〜JACOB COHEN ヤコブ コーエン〜

1985年にイタリアのパドヴァにてTato Bardelle (タト バルデッレ) が創業し、すぐに高級デニムとしてその分野に浸透し、2003年Tatoの息子Nicola Bardelle(二コラ バルデッレ)の才能によって、現在のJACOB COHENがスタイルが形成されました。

ヤコブ コーエンのパンツはテーラードの国イタリアのパンタロンを想像させる立体裁断とテーラーメイドで見事な美脚ラインを確立しており、職人技のアイロンワークにより腿の内側に余分なシワやたるみがでないため、脚が完全にスマートに見えます。

JACOB COHENはその独自性とこだわりを武器に、ブランドコンセプトを明確に打ち出し他とは異なる独創性を表現しています。




『ブランドの魅力を読み解く為のキーワード』

JACOB COHENについての情報が欲しい!」という事で、インターネットでブランドサイトの検索をかけたものの、それらしきサイトに辿り着けずに終わっている方も多いかと思います・・・が、実は本国のJACOB COHENのオフィシャルサイトがあるんです。

ただ完全イタリア語表示ですので(汗)、ブランドコンセプトやビジョンといった部分について、本国のサイトに記載されている説明を大まかに和訳してみました。

「ブランドの強みは、その明確なコンセプトと他とは異なる独創性」

「Jacob Cohenの衣服の背後にあるビジョンは、最もフォーマルな瞬間にも適した製品、及び柔らかいフィット感のメンズジーンズを作る事」

「常にブランドの特徴となっているのが、"仕立ての構造と完璧なフィット感" "貴重な素材の使用" 、そして"ディティールの充実"


「キーワードは過去と未来、伝統と革新、すべての創造物との調和、イタリア製へのこだわり等々、全ては要求の厳しい洗練された顧客のために設計」

「製造工程は最新の技術の導入によって支えられており、高度な職人技と巧みな手作業による加工の元に行われている」

「ブランドは周囲の環境と消費者の健康に大きな注意を払っており、天然のインディゴ染料を使用」



これらの内容からも、JACOB COHENのジーンズが"いかにこだわって作られているか"というブランドの姿勢がヒシヒシと伝わってきますよね。

「何となく頭では理解できたけど、文字だけではややイメージが湧きにくい・・・」という方もいらっしゃるかと思いますが、ご心配なく!!

実際のジーンズの写真を用いてできるだけ詳しく解説していきます!!



『付属品が持つ意味』

まずは標準的な内容をという事で、毎シーズン多彩なラインナップを誇るJACOB COHEN(ヤコブ コーエン)の中でも一番人気の"622"の中から、唯一定番とされているこちらのモデルをご用意。

まず商品を手にとって目に付くのが、タグを初めとした付属品の数々。

基本的に撮影の際は、取り外しができる付属品は外した状態で撮影しており、まだご購入頂いた事のない方はご存知ではないかと思いますが、JACOB COHENのジーンズには実は付属するタグ類が結構多いんです。

一般的に、商品を陳列した際の見栄えを単に良くする為だけに付けられる事も多々あるのですが、こちらはそういった役割だけではないんですよね・・・。

非常にこだわり抜いて作られているジーンズだからこそ、その情報のなるべく多くを消費者に伝えたいというブランド側の思いが込められているんです!

guji オンラインストアの商品ページでは知る事ができない、その秘密の中身がこちら↓

定番の"取扱い上の注意"など共に、天然のインディゴ染料で染めているという事やグレードの高いパーツを使用している点など、ジーンズに対してのこだわりのポイントが非常に簡潔に書かれています。

大事なところを挙げだすとキリがないのですが、個人的に特に重要だと感じた項目が化学薬品を使わずに天然インディゴで染めているという点。

これ、実は結構凄いことなんです。

と言いますのも、化学薬品を使わずに染料を定着させる為には何度も何度も染めの工程を繰り返す必要があり、一般的なインディゴ染料で染めるのと比べて、技術と手間そしてコストが数倍かかるんですよね(ここちょっと深掘りしたいポイントですが、尺が足りないのでまたの機会にでも・・・)。

JACOB COHEN(ヤコブ コーエン)のジーンズのあの温かみのある色合いにはこういった秘密があるんです。

ただ、決して合成インディゴで染めているモノが天然インディゴ染めているモノより劣るというワケではなく、色ムラが少なく綺麗で鮮やかになるといった利点があるなど、要はジーンズそれぞれのコンセプトに合った染料の選択をしているというイメージですね。

あと付属品としてメジャーなのがこちらの2点。

そうです、バンダナとリペア用の糸が標準で付いてきます。

バンダナの柄はそれぞれのモデルによって異なり、その独特の世界観で毎シーズンファンを楽しませてくれていますよね。


"ジーンズにバンダナを付ける"というのは他のブランドでもたまに見られるポイントではありますが、リペア用の糸がこれだけ本格的な量付属しているのは見たことがありません。

裾上げ時は勿論の事、ちょっとしたステッチほつれの修理の際に一般的には似寄りの糸を使用するのがスタンダードなんですが、「微妙に色が違うな・・・」という経験をした事ありませんか?

まぁ裾だけなら特に気にならないという方も多いかと思いますが、ヤコブは主要な部分にカラーステッチを使っているモデルも多く、そういった場合に似寄りの糸で代替する事で修理後にちょっとした違和感が生まれてしまうことが往々にしてあるんですよね・・・。

そういったことにならない為にも、JACOB COHENのジーンズにはモデルごとに使用されている糸と同じ色の糸が付属しています。

こういった"アフターケア"といったところまでを考えて充分な量の糸を付属させているあたりに、トップブランドならではのきめ細やかなホスピタリティーを感じさせられます。

『こだわり抜いたディティールの数々』

@ウエストボタン下のステッチとベルトピンフック

次に紹介していくのはポイントとなるディティール。

まずは"フロントボタン下の斜めのステッチ"とその下に付いた"ベルトピンフック(ブルーのループ状のパーツ)"についてです。

フロントボタン下のこの斜めのステッチ、あまり意識はしていませんでしたが実は意味があるんです。

フロントボタンを外す際、ここの生地の端を持ってグイッと引っ張ると思いますが、その際に自然とこの斜めのステッチと平行する角度で生地を開くような状態になるんです。

要はこのステッチがある事でこの角度に折り曲げてやすくなっているんです。

一見デザインの一種かと思いきや、実際には非常に実用的なディティールだったりする点が奥深いですよね・・・

そのもう一つが、ベルトのピンに通されたブルーのループ状のパーツ

いわゆる"ベルトピンフック"と呼ばれるディティールで、パンツフロントのウエスト部分がベルトより下にずれる現象を防ぐ為のパーツなんです。

スラックスではよく見かけるディティールなのですがジーンズに付いている事は非常に珍しく、JACOB COHENが掲げるコンセプトの一つである"テーラードジーンズ"というジャンルを象徴する非常に重要なディティールなんです。

ベルトを留めると前からは何も見えず、ベルトとジーンズが綺麗に平行の状態をキープしてくます。

単にジーンズのシルエットやフィッティングの良さだけを追求するのではなく、ベルトを使用した際の腰回りの見え方までをも考え抜かれているあたりに、ブランドのこだわりの強さを改めて感じさせられます。


Aレザーパッチやボタンなど、グレードにこだわった高級パーツ類

JACOB COHEN(ヤコブ コーエン)のジーンズの代表的なディティールの一つがブランド名が入ったパッチ。

ブランドを識別する為の一つのデザインとして一般的に広く取り入れられているディティールですが、このパッチに対するこだわり方が尋常ではないんです。

JACOB COHENでは多くのモデルに高級とされているハラコレザーが使用されており、それぞれのジーンズのテーマによって色やデザインが変えられています(一部布帛の物もありますが)。

この高級感溢れるハラコパッチこそがJACOB COHENのジーンズのグレード感をより高める要素の一つとなっており、"ラグジュアリーデニム"と呼ぶに相応しいジーンズへと導いています。

(今回用いた定番モデルには、ヘリンボーンの織柄をモチーフにした落ち着いた雰囲気の物が付けられています)

ハラコパッチに続き、JACOB COHENのジーンズを語る上でハズせないのがこれらボタン類。

レザーパッチの影に隠れてやや埋もれがちではあるのですが、ウエスト部分のフロントボタンやリベットなどには非常にグレード感のある物が使用されているんです。

これらのボタン類、実はイタリアンジュエラーに発注しているらしく、どうりで発色が綺麗だったり高級感があるわけです。

これらボタン類もハラコパッチ同様、それぞれのモデルのテーマやテイストに合った物がチョイスされています。


Bメッセージ性のある刺繍やタグ類、バリエーションに富んだスレキ

次は、これまた普段の商品ページでは一部分しか見る事ができない内側部分。

代表的なのが、フロントボタン裏の刺繍と非常にバリエーションに富んだスレキ(ポケットの内袋)、そしてブランドからのメッセージや取扱い上の注意が丁寧に記載された布地などなど・・・

こういった見えない部分の作り込みというのはブランドのモノ作りに対する姿勢を読み解くポイントでして、顧客の満足感を重要視する同ブランドらしいこだわり方だと言えると思います。

フロントボタン裏に施された「Go To bed with a dream wake up with a purpose」という刺繍。

「夢と共に眠りにつき、目的と共に目覚めよ」といった内容のメッセージ。クールです。

(ちなみに本企画のタイトル名はここからとりました...)

ブランドネームやコンセプトを記したタグ類が、ウエスト部分に所狭しと縫い付けられています。

では次のディティールに・・・と行きたいところなのですが、この回だけでさらに深掘りすると次回以降の"ネタ"が足りなくなってしまい、結果この企画が3回ぐらいで終了…となりかねませんので、第一回となる今回はこの辺りで…

次回は、J622J688といった各モデルの特徴などにフォーカスした内容でお届けできればと思います!

See you next month…….


Wake up with Jacob Cohen

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