
こんにちは。 gujiの煌Kです。
2025年秋冬物が続々と納品されている今、今回は何にしようかと思っていたので、20代前半のスタッフに聞いてみました。
gujiで展開のhevò(イーヴォ)をお願いします!と…
このコンテンツは、煌Kの主観と取引先様の熱い想いとで成立していますが、改めて伝えたい物や言わないと分からない物や埋もれているのではと勝手に思った物をご紹介しています。
hevòは既に皆さまご存知のブランドかと思っていましたし、どうなのかなとは思いました、、
様々なブランドやデザインのウールコートを取り扱うguji。
その中で、そこまで毎期型数は多くは展開していないhevòですので、もしかしたら埋もれていないかという懸念もあったり…
また、実は僕個人も着用している為、その着心地だけじゃない、これからの冬の日常にかなり重宝することを知っているので、これは少し自分の主観をベースにお伝えしようと思ったわけです。
とは言え、gujiとhevòとの付き合いの期間はそこそこあります。
今、皆さんが知っているモデルが出てくる前からアウターファクトリーブランドとして、そこまで目立つことなく存在していました。
hevòはイタリアのプーリア州マルティナ・フランカを本拠地としして、ビスポークの品質を現代的なスタイルに融合した新時代のウェアを生み出すことを念頭に2010年に誕生しました。
hevòのコンセプトは、
・時間 “hera”
・進化・発展 “hevoluzione”
・感性や感情の喚起“hevocazione”
・エコシステム “hecosistema”
です。
hは発せず、それぞれエラ∞エヴォルツィオーネ∞エヴォカツィオーネ∞エコシステマ≠ニ読みます。
この4つの言葉は造語で、本来、頭にh≠ヘ付きません。ただ、hevòのロゴとして使用している4つのドット。
『・・・・』
オリジナルのボタンも4穴横並びの珍しいデザインです。
そのデザインソースと上記のコンセプトワードを掛け合わせブランドコンセプト&ロゴとし、これらの信念のもとコレクションを発信しています。
gujiは2014年ぐらいからの展開でしょうか。。
記憶が曖昧になるぐらい実は長く一緒にいます。
当時から洗練されたフィッティングで時代性を捉えたデザインは他のイタリアブランドには無い個性を発信していました。
イタリアブランド最盛期であっても、イタリア以外の空気感やスポーツテイスト巧く組み合わせるセンスがあり、その当時から新しいことへの取り組みは強く感じていました。
気取りのないシンプルさと華やかさ、トラディショナルウェアの優雅さと現代的な時代性、クラシカルと革新性といった相反する要素をブレンドして新たなテイストを生み出したダイナミックさがhevòの大きな魅力です。
OSTUNI(オストゥーニ)、BRINDISI(ブリンディジ)と、2つのモデルは"game changer"として、hevòを日本に広く行き渡らさせたモデルと言って良いでしょう。
僕達はこれらのモデルが登場する前から、他のモデルの幅広いデザインをドレススタイルに取り入れようと展開を続けておりましたが、なかなか実績が付いてこず、一旦お休みしようと思って2018年秋冬のシーズンのコレクションを見に行きました。
実際に代理店でも、メーカーのCONTEMPORARY≠うまく表現できず、特徴があるようで特徴が無い、捉えようのないポジションであったことは否めなかったそうです。
その際に、拠点でもあるイタリアのプーリアの街の名前を冠したOSTUNIがコレクションに出ており、弊社通販のボスである西出も同行していたのですが、「これは絶対いけるので数多く展開してほしい」と言われたのを覚えています。
確かに、今迄のhevòの良さは残しつつ、トレンドになっていたドロップショルダーを採用し、ドレススタイルでも取り入れられるミニマルでいてエレガントな要素も見事に残しながら、僕達ドレススタイルの中では新しいデザインを発信していました。
当時は、チェスターコートが全盛でして、他と言えばトレンチコート、バルスカラーコートが多く出ており、どれもまだかなりのタイトフィットで着丈短め提案をしていました。
勿論、トレンドの構築をするカジュアルシーンでは、既にオーバーなコートは良く出てはいましたが、ドレスの要素を感じさせないデザインが殆どで、ドレスシーンでもコートに関しては、同じデザインで飽和しており、新しさが求められている時でした。
また、やはり価格設定でしょう。
7万円から8万代円の設定は、値段以上の見栄えと作りがより目立ち、僕達の目にも強く刺さりました。
そして予想通り大ヒットを遂げ今があるのですが、売れたからと言うよりは、ドレススタイルの固く高い壁を良い意味で崩し、ここからファッションの幅が広がったように思います。
買いに来られるお客様の年齢層の幅は広く、30歳台前半から50歳代以上の方まで、それぞれの感覚の中でこれらを何の躊躇も無くご購入を決定されているのを見て、これこそ物で勝ち取った本当のトレンドだと個人的には勉強をさせて頂きました。
また、価格に見合わない着心地の良さです。
そこは、数々のOEMを請け負っている技術と経験から、全く重さを感じず、誰が着てもhevòが表現したいシルエットになるようなパターンワークもあり、それも最大の魅力ではないでしょうか。
営業の方も、この驚異的な爆発力にhevòの未来の可能性を強く感じたそうです。
時も流れ今のgujiの推しは、SURBO(スルボ)モデルです。
程よいAラインシルエットであり、ボタンも1つ。
そして、それ以外の装飾はほぼ無く、緩すぎず細すぎず、また初めて見るデザインのモデルです。
セミダブル?ハーフダブル?と言って良いデザインなのかは定かではありませんが、ラペルが少し交差し、感覚としてはシングルに近いイメージで着て頂けます。
やはり、上手ですよね。
実は、僕が所有しているのもこちらのモデルです。
着用していて思うのは、兎に角着心地が良くインナーを選びません。
パリにも着て行き、その時はロストバゲージしまして、こちらのコートにずっと守られていました笑
飛行機着のままだった出張でしたが、SURBOのおかげでそれなりには見えていたのかと・・汗
こちらのモデルで早速スタイリングを組んでみました。
最近の僕の趣向が少しトラッドを組み合わせたいマインドもあり、ノルディック柄調のニットとオーセンティックな加工のデニムを組み合わせてみました。
ニットはイタリアのレディースデザイナーブランドとしては唯一無二のma'ry'ya。
パンツは、フランスの若者からも大人気で卓越したセミフレアのシルエットが好評のHUSBANDS。
靴はイタリア靴でありながら、H社の生産も請け負っているF.LLI Giacometti。
先ほど少しのトラッドとお伝えしましたが、ブランド名だけ聞くとトラッドと謳われるメーカー達ではありません。
ですので、物自体がシルエットやディティールなどをモダンな仕上げにしているので、これが古臭くも無く新しく見えてきます。
そこにこのSURBOです。
こちらも見たことが無い新しいデザインでありながら、馴染みのあるオーセンティックなAラインが他のアイテム達と融合し、ミニマルでありながら革新的なスタイルとなるわけです。
ブランド名hevòは進化・発展を意味する"evolution"と感性や感情を呼び覚ます"evocation"に由来します。
感性感情を呼び覚ます・・・、カッコ良くも聞こえ非現実的にも聞こえますね。
そこまで僕は大きなことは言いませんが、主役となる物の良さを捉えそれを表現しながら、どういったスタイルをしたいのかを明確にし、そこに自分のマインドを取り入れて行く。
gujiのスタイルは、カジュアルでもドレスでも何処か品格を感じ、クラシックな要素とファッションの華をミニマルに表現しています。
正直、SURBOはそれが既に形成されているので、とてもスタイリングが組みやすかったです。
今後のドレスシーンも、進化・発展が必須です。
その為に、感性や感情を呼び覚ますことが、メーカーだけでなく僕達にも求められているのかもしれません。
それが重なった時に、お客様に懐かしく安心感もあり新しいファッションをご提供できるのかと思います。
代理店も、毎シーズン多く提案されるプロトタイプから製品化を実現し、マーケットに流通させその結果をメーカーにフィードバックしていくこともとても大切であり、代理店業の役割の一つと仰っていました
先日の海外出張でも思いましたが、イタリアは確実に変わろうと動き始めています。
それを巧く編集する力が日本にはあります。
僕達の立場も、待ちの姿勢では無く、自分達から積極的に働きかけをして行くべきだと思っています。
その働きかけとは・・
熟考しながら、今後も皆様に「良い物」をご提供して行きたいと思っております。