髙階手帖



こんにちは。 gujiの髙階です。

そろそろ、このコンテンツも定着してきたかなと思いたいですが、まだまだ甘いと思いますので、
「継続は力なり」
力になるように、引き続き楽しみながらお伝えして行こうと思います。



今回は、ring展開のSUNSPEL(サンスペル)。
こちらは、老舗ブランドですし、わざわざ説明するまでも無いような有名ブランドですが、改めて見直すということでこちらにしてみました。

個人的にも過去に数枚購入しているブランドで、それは今も着用しています。
殆どの大手セレクトショップと言われる店舗で展開しているかと思います。
とは言え、ringでの展開はまだ数シーズンのみです。

これからringとして、ブランド内でどんな立ち位置にして行き、どのような提案をしていくのかは、まずはブランドを改めて良く知ってからの方が良いですし、そんな今回の手帖になれば良いなと思っております。



「サンスペルは白Tシャツ界のロールスロイス」

SUNSPELは、1860年にイギリスで創業した老舗ブランドです。
Tシャツを世界で初めて展開したブランドとして知られており、あの「シーアイランドコットン」を、アンダーウエアに世界で初めて使用したことは男性下着の概念を覆しました。
また、160年以上にわたり、世界最高品質の天然素材を使用して、熟練した職人が一つ一つを手づくりし、Tシャツをアンダーウエアからアウターウエアーへと昇華させた先駆者でもあります。



微妙なサイズの調整によって現代のスタイリングにもマッチさせながら、心地よい極上のフィット感を目指しているので、毎日快適にストレスなく着ることができるデイリーウエアとしての原点はぶれることはありません。

もはや、アンダーウエアーブランドとしてというより、“見せられるインナーブランド”の立ち位置を築き上げた功績は、他のカットソーメーカーもかなりの恩恵を受けているかと思います。


元々は、gujiに展開のお誘いのお話が来たのですが、展示会にお邪魔させて頂き、やはり物の良さは改めて感じたのと同時に、シンプルな提案の中にもインナーウエアーとしての快適性に拘った作り込みや素材の選定に、物の深みも感じ、それならばringで展開するのが適していると判断しました。

僕自身所有している同ブランドのカットソーも、何年経っても着心地が変わらず、逆に着る程自分の物になっていく感覚があります。
こういった感覚は、自己満足の世界ではありますが、それが洋服の素晴らしさではないでしょうか。
かといって、どの物にもそれを感じる訳でも無く、数多く所有する物の中でも限られてきます。



「たかが、Tシャツ」
一見はそのように見えるのかしれません。
実は、カットソー1型を製作するには、知らないと分からない難しさがあります。
“自然に着れる”カットソーこそ、そこに強い拘りがあるからです。

現在は、英国、ヨーロッパの特殊技術を持った工場と協業していますが、各国の工場の多くは小規模で家族経営の会社であり、品質、倫理規範、環境基準に関する価値観は同じな為、そのアイテムを作る為に最良の場所で高品質を維持しながら製作しています。


昨今、様々な生地があり、色々なTシャツが存在します。
勿論、生地だけでなく、その縫製やパターンやデザイン、全てに拘りがあってこそ、着用する人が“自然に着られる”Tシャツになって行きます。

この“自然に着られる”というワードは、肌に直接触れるカットソーにおいては、とても大切なことなのです。




インナーは、見せる時もあれば、ニットの下などで見せないこともあります。
特にネックの弛みなどはとても気になるところでもあり、着心地にも関わってきます。
“見えないところにも御洒落を”と、よく言いますが、僕自身は見えないところこそ良い物を着用するべきだと思います。

インナーとして見せなくとも、良い物を着用することで、その上に被せる物の見栄えも変わりますし、何よりもその日の快適さを感じ、そこから高揚感も生まれ、その日の自分の心持ちまで変えてくれます。



多くのアンダーウエアーブランドはドイツから生まれているように感じます。
その中でイギリスで生まれた同ブランドは、その国の文化や気候にも適応したものが生まれてきています。

二度の世界大戦と大恐慌を乗り越えてきた SUNSPELほど由緒のあるブランドは、決して多くはありません。
厳選した長繊維コットンジャージやポプリンは、入念な工程を経て、Tシャツ、ラウンジウエアー、アンダーウエアーなど、耐久性、通気性、極上の柔らかさを兼ね備えて日常に欠かせないアイテムに変身します。


また、イギリスは洋服の発祥の地と言われ、様々なファンション文化もあるからこそ、新たなアップデートは常に行われています。
未来へ向けての融合がSUNSPELに唯一無二の品格とエレガンスを生み出していきます。




そんなSUNSPELをインナーに使用し、スタイリングを組んでみました。
とは言え、インナーですので、あくまでも脇役にはなりますが、それでもスタイリング全体の品格を何処か上げてくれるように。



この時期ですので、やはり夏を意識したスタイル。
勿論、冬でも見え方は変わって来ますが、カットソーがより名脇役になるのは春夏です。

ヘビーウエイトで、シルエットも良い塩梅の緩さで、ジャケットを脱いでもトップスとして成立するボーダーTシャツを使用し、夏の上品なミリタリースタイル。

ジャケットは、Antique Wool Gabardine素材を採用したCOHERENCEのミリタリーシャツ、パンツはPTでは珍しいストレートシルエットのスラックス、サンダルは今季からringで展開のISLAND SLIPPER。


何の変哲も無いスタイリングですが、それぞれのアイテムの良い意味の重さが、スタイリングを際立たせています。 特にインナーのSUNSPELの生地の雰囲気が、他のアイテムの元々ある品格を、更に上げてくれているのではと思います。



普通なスタイルこそ、究極です。 メーカー側は、その普通を見せるのが一番難しいですし、ブラしてはいけないコンセプトでもあるかと思います。

その中で、160年以上続けて行くには、新しいモダンなアイテム達との融合は不可欠だったはずです。
なので、SUNSPELも様々なジャンルのブランドとのコラボレーションを行い、そこからモダンを知る経験値を上げ、自社の作品のアップデートに繋げています。

こう言った姿勢は、今の現代のメーカーも見習うことが多いと思います。


「たかが、Tシャツ。 それど、Tシャツ。」
「現代の絶対的な定番。」

この言葉がしっくりくると身をもって感じたブランド、SUNSPEL。
きっとこれからも、お客さまに愛され続け、ringの永遠の定番になっていくことでしょう。

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