
guji Journal / 2021spring summer #2
「この春、セットアップな気分」 【後編】
Posted on Apr 19.2021
昨今、セレクトショップにおいてはそのバリエーションも増え、女性誌のみならずメンズファッション誌でも度々特集されるようになった"セットアップ"スタイル。
ごくごく一般的なイメージである「テーラードジャケット+同じ生地を使ったお揃いのパンツ」といった組み合わせにフォーカスした【前編】に続き、今回はその続編!?という事で、今まさにリアルタイムで多様化が進む「カジュアルシーンでのセットアップスタイル」について触れていきたいと思います。
カジュアルシーンのトレンド
「ライトアウター+同素材のパンツ」

ここ数年、街中でもとても多く見かけるようになったカジュアルなセットアップスタイル。
シャツジャケットやブルゾン型の上着類にボトムスには同素材のパンツといった、少し前だとごく一部のファッション層を中心に好まれていた着こなしが今となってはスタンダードな選択肢の一つになっていますよね。
インスタグラムをはじめとした様々なSNSを見ても、特に20~30代のファッショニスタによる投稿を見るとその着こなしもさらに多様化してきているように感じます。

カジュアルジーンでのセットアップスタイルは、ほんのりボリューミーな「ちょいユルシルエット」が主流
そんな今最も旬な着こなしの一つとも言えるカジュアルセットアップスタイル、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はgujiでも絶賛プッシュ中。
スーツやジャケットをメインとしたクラシックなイタリアンスタイルがベースになっているgujiではありますが、こういったトレンド性の高いアイテム・スタイリングというのも以前から積極的に提案しており、今となっては関係性の深いブランドデザイナーとの協業でオリジナルセットアップを製作するにまでに至っています。
そういった事もあって、まずはgujiバイヤー肝入りの企画であるオリジナルセットアップを使ったスタイリングから。
時代と共にその価値観も変化
「ライダースセットアップ」

gujiで取り扱うコンテンポラリーブランドの中でも特に関係性の深いMando(マンド)との協業で誕生したセットアップ
▼balcone mando ライダースブルゾン ¥57,200
▼balcone mando テーパードパンツ ¥30,800
20年秋冬シーズンにオリジナル企画第一弾として誕生したアイテムの一つが、Mando(マンド)のデザイナー高巣満導(たかすまんどう)氏との協業によるこちらのライダース型のセットアップ。
商品の誕生秘話などアイテム関する詳細や思いなどは、過去のインタビュー記事で色々と語られていますので、是非お読みください。

『balcone mando(バルコーネマンド)』について語られた過去のインタビュー記事
これまで、こういったデザインのブルゾンに同素材のパンツを合わせるということは、デニム以外ではスタンダードなスタイルとしてあまり一般的ではなかったものの、今となっては逆に新鮮…という事で広く受け入れられるようになったこれらの組み合わせ。
上下の生地が同じという事でどこかユニフォーム感があるといいますか、醸し出す雰囲気にある種の独特の空気感があるような気がします。

インナーには同シリーズのバンドカラーシャツを合わせたスタイリング
トレンド性の高い極めて旬な組合せ

他に合わせるアイテムはこれまでと特に変える必要はなく、セットアップであることを一旦忘れて今まで通りの感覚でチョイスして頂いてOK。
洋服自体のパワーで良い感じの雰囲気に仕上げてくれます。
手前味噌ではありますが、このセットアップ本当によくできているんですよね。
今シーズン一押しな「リヨセルリネン素材」を使用した新作

今シーズンは新たにリヨセルリネン素材を使用したタイプが同じデザインで登場
▼balcone mando ライダースブルゾン ¥57,200
▼balcone mando テーパードパンツ ¥30,800
先ほど紹介したライダースセットアップ(ブラック)とデザインはそのままに、高巣氏のアドバイスにより新たなラインナップとして加えたのがこちらのリヨセルリネン素材を使用した21SSシーズンの新作。
リネンを一定割合含んだ素材特有の風合いがとても印象的で、ライダースのミニマルなデザインや使用したメタルパーツなど、モダンな要素と素材の持つナチュラルな雰囲気の組み合わせがとても新鮮なんですよね。

リネン混素材特有の自然な風合いとメタルパーツのコントラストがまた新しい雰囲気を生み出している
モダンな雰囲気で着こなすなら、ブラックアイテムを効果的に取り入れたクールなスタイリングがオススメ。
例えばシンプルな程良く抜けのある半袖ニットに足元はスニーカーなど、ポイントでストリートな要素を取り入れるだけでグッとミックス感のあるイメージに。

洗いざらしの白シャツに足元はサンダルなど、素材の持つ風合いを上手く活かしたほんのりコロニアルな雰囲気のスタイリングなんかもオススメ。
合わせるアイテムやそのカラーによって、色んな表情を見せてくれるんです。
個性が光る国内外のデザイナーズブランドのセットアップ
MARNI(マルニ)

スタッフにもファンの多いMARNI(マルニ)の定番ウールトロピカル素材を使用したアイテムでのセットアップスタイル
最後は、国内外のコンテンポラリーなブランドを扱うセクションbalcone(バルコーネ)において、特に人気の高い2ブランドのセットアップをピックアップ。
中でも上のスタイリング画像で使用しているMARNI(マルニ)定番のウールトロピカル素材のアイテムを使用したセットアップスタイルは、現在の国内のトレンドを最もわかりやすく表現した一例。

カジュアルながらも高級ブランドならではのクリーンでエレガントな雰囲気を併せ持った人気の高いアイテム
今となってはデザイナーズブランドはじめ、大手ファストファッションブランドまでもがこういった「ほんのりユルさのあるシャツジャケット+同素材のパンツ」を組み合わせたセットアップスタイルを広く提案しています。
シューズやインナーには、比較的軽いイメージのモノをチョイスするのが最適。
ストリートやモードといった様々なテイストをバランスよくブレンドする事で、トレンディーなカジュアルセットアップに仕上がると思います。
mando(マンド)

昔からカジュアルな雰囲気のセットアップスタイルを提案し続けているmando(マンド)。
最初に紹介したbalcone(バルコーネ)オリジナルの製作を請け負ってくれたmando(マンド)は、こういったカジュアルな雰囲気のセットアップをかなり以前から提案し続けている数少ないブランド。
特徴的なファブリックに程良く緩いシルエットを採用した、とてもこなれた感のあるオリジナリティー溢れる雰囲気が印象的ですよね。

やや玄人向け?なイメージはありますが、逆にハマった時の破壊力は凄まじいモノがあります…
インナーはシャツをはじめ、少しアクセントになるようなカラーのカットソーなんかも気分で、足元やはりスニーカーやサンダルといった、抜けのあるアイテムが最適解かと思います。
「最後に」

【前編】【後編】と二回に渡ってお送りしてきた、この春gujiが最もおススメするセットアップというスタイル。
昔からスタイリングの選択肢としてはごくごくスタンダードなものではあるものの、国内で今最も注目されるトレンド性の高い着こなしでもあり、そのバリエーションも非常に豊富になっているからこそ迷いが生じることもしばしば…という事で今回長~い尺を使って特集させていただきました。
読んで頂いた方の胸にグッと刺さるスタイリングが見つかれば幸いです。
guji Journal
Archive
-
2023.05.19
guji Journal / 2023 spring summer #22
大人が着るべき半袖シャツの話
-
2023.03.24
guji Journal / 2023 spring summer #21
春アウターのすゝめ
-
2022.11.18
guji Journal / 2022fall winter #20
そうだウールコート、着よう。
-
2022.10.21
guji Journal / 2022fall winter #19
イタリアンクラシコの新しいセットアップの話
-
2022.09.23
guji Journal / 2022fall winter #18
寒くなるとレザーが着たくなる話
-
2022.08.19
guji Journal / 2022fall winter #17
今またダブルブレストが活気づいているという話