guji Monthly Journal #10 / 2021fall winter
ウールコートの世界
グジが主戦場とするイタリアンファッションシーンにおいて、冬のメインアウターと言えばやはりウール素材をメインとしたコート。
男性的な魅力を最大限に引き出してくれて"スタイリングの見栄えの良さも抜群"なそれらロングコート類、毎シーズンgujiとしても最も力を入れるとても重要なアイテム。
クラシックモダンなチェスターフィールドコートをはじめ、昨今のトレンドとして勢いが衰えないオーバーサイズシルエットのモノまで、とても広くて深い世界なんです。
ロングコートの王者
「クラシックモダンなチェスターフィールドコート」
ウールコートを語る上で、やはり絶対にハズせないモノの一つがチェスターフィールドコート。
イタリアンファッションシーンのみならず、モードやストリート、今となっては若年層のカジュアルシーンにおいても"冬のド定番アイテム"として認知されており、もちろんgujiでも最も力を入れているアイテムでもあります。
毎シーズン、様々なブランドから定番とされるモデルのチェスターコートを取り扱っておりますが、中でもメインの一着として提案しているタイプがこちらのTAGLIATORE(タリアトーレ)。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこちらgujiで別注をかけたスペシャルな逸品なんです。
気になるのが「別注のポイント」だと思いますが、胸幅を少し調整し、背幅を出してウエストをシェイプする事で無駄な余りが出にくく、より日本人の骨格にフィットする様にモデファイしているんです。
もうかれこれ2年ほどこのタイプを別注としてTAGLIATORE(タリアトーレ)に作って頂いており、gujiとしてはチェスターコートの一つの完成型として自信を持ってオススメしています。
カラー展開のバリエーションや、素材違いでカシミアフランネルタイプもご用意しているところからもその本気度を感じ取って頂けるかと思います。
この完成度の高さでこのプライス、本当に素晴らしいコートだと思います。
あと、素材がウールではありませんが、クラシックなチェスター繋がりでやはりこちらもご紹介しないわけにはいきません。
TAGLIATOREと並ぶ人気の高さで、長年gujiでもロングセラーを誇るLARDINI(ラルディーニ)のシングルチェスターフィールドコート。
こちらはサステナブルカシミアを用いたハイエンドなタイプで、ビジネスにもカジュアルにも対応可能なこれまたクラシックモダンな仕上がり。
"世界一立ち姿をエレガントに見せてくれる"と言われる同ブランドのチェスターフィールドコート。
全てにおいてこだわりぬかれた本当に素晴らしい逸品で、冬の男の戦闘服として最高の働きをしてくれる心強い存在となっています。
今となっては定番
「オーバーサイズシルエット」
先ほどのクラシックなチェスターコートに対し、次にご紹介するのが昨今のトレンドシーンでは定番となったオーバーサイズシルエットタイプ
モードシーンではそれこそ10数年以上前からポツリポツリと見かけるようになったオーバーサイズシルエットのコート。
今となってはクラシックなシルエットのタイプと肩を並べるほどの人気を誇るアイテムとなりましたよね。
その独特のボリュームが生み出す新鮮なシルエットバランスとリラックスした雰囲気が、今の時代感やファッションに敏感な若い層に支持されたこともあり、ここ数年で定番ワードローブとして定着。
中でもこちらのMARNI(マルニ)のコートは、そのイメージをグッと凝縮した様な逸品。
オーバーサイズシルエットがここまで流行る以前からこういったボリューム感のあるシルエットを提案していたMARNIですが、ようやく時代が追いついた…といったところでしょうか。
この手のバランス感はMARNIの右に出るブランドはいないと言っても過言ではないぐらい、毎シーズン本当に新鮮で見ていてワクワクするクリエーションばかりです。
細身のボトムと合わせてメリハリの効いたバランスを楽しむも良し、ワイドパンツと合わせて全体的にユルさのあるモードなスタイリングを楽しむのも良し。
ボリュームがある分インナーの選択肢も多く、そのあたりのアレンジで個性を出したスタイリングにチャレンジして頂きたいですね。
こなれた雰囲気を演出
「ちょいユルシルエットなベルテッドコート」
先にご紹介した2タイプのコートに加え、これまた高い人気を誇るのがちょいユルなシルエットなベルテッドコート。
肩の力を抜いたほんのりリラックスした雰囲気とファッション通な感じのこなれ感が特徴で、gujiでも結構な種類をご用意しています。
中でもここ数年で最もビッグヒットとなったのがこちらのHevo(イーヴォ)。
ブランドの看板と言っても良いのがこの「OSTUNIオストゥーニ」というモデル。
一般的なジャストフィットのコートと比べ"ちょいユル"なシルエット、ドロップショルダーでベルテッドタイプといったとても"今な気分"のデザイン。
ルックスの良さに加え、人気に火をつける要因となったのがそのプライス。
イタリア製のこの重量感のコートで9万円以下という、時代を考えると破格ともいえるコストパフォーマンスの高さで、イタリアンブランドをメインで取り扱うショップの間では"ヒットアイテム"として知られている一着なんです。
「ちょいユルシルエットなベルテッドコート」というくくりで象徴的なHevoのOSTUNIでしたが、それ以外のブランドでも実は結構ご用意しています。
TAGLIATORE(タリアトーレ)では、こんな感じの凝ったファブリックのベルテッドコートも今シーズンはいくつかオーダーしています。
こちらのグレンチェック調のタイプをはじめ、こんな渋みのある雰囲気の一着も。
両モデル共にラグランスリーブ×フライフロントタイプのバルカラーコートで、クラシックなスタイルを取り入れつつモダンなコートに昇華したとても魅力的な逸品。
上質なニットにスラックス、足元は品のあるレザーシューズといったベーシックで落ち着いたイメージの着こなしがオススメ。
ベルトを締めるとよりエレガントなイメージに、ボタンを留めずにラフに羽織るといい感じに肩の力が抜けた雰囲気にしてくれます。
スタイリング次第で様々な表情を見せてくれる、最高にカッコ良くてモダンなコートなんです。
クラシコモーダな一着
「ドロップショルダーのバルカラーコート」
最後にご紹介するタイプは、ドロップショルダーでボリューム感のあるシルエットを採用したバルカラーコート。
クラシックな雰囲気がベースにはあるものの、そのシルエットバランスや着た時のボリューム感・ドレープの見え方など、とても現代的かつ洗練されたイメージ。
そんな極めて"今っぽいバルカラーコート"代表とも言える一着がこちらのbalcone la favola(バルコーネ ラファーヴォラ)のもの。
名前にbalconeとついているのでもうお分かりかと思いますが、こちらも親交のあるブランドとの協業によるgujiのオリジナルコレクションアイテムの一つ。
SUPER100'sのウールを使用した極めてシンプルなコートではありますが、ボディバランスの調整をはじめ、ボタンは留めた時にあえて見えるようにするなど、gujiなりの価値観をデザインに反映させて頂いており、シックでカジュアル、綺麗目にもラフにも着こなせる汎用性の高いコートに仕上げられているんです
深みのあるネイビーカラーなのであらゆるカラーとの相性が良く、合わせるアイテムに頭を悩ませることは皆無。
インナーにシャツやニットを合わせて上品にまとめるも良し、デニムにフーディー、足元はスニーカーといったストリートなニュアンスで着こなすも良しといった本当に優れたコートだと思います。
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