髙階手帖

こんにちは。 gujiの髙階です。

今回は趣を変えて、個人的にとても思い入れのあるドレスシャツについて書いてみたいと思います。
ドレスシャツの王様と言っても過言ではない、FRAY(フライ)です。


実は、こんな身なりな僕ですが、ドレスアイテムはまあまあ持ってます。。笑
当然ですが、クラシックブランドは大好きです。

と言うのも、過去にN社でドレスを好きになり、E社では旗艦店の店長も任されていたこともあり、ドレスなスタイルも普通にしていました。

gujiでは、新しいカテゴリーを作りたいが為に転職しましたので、頑なにその信念を貫いた服装をしていますが、ドレスに対しては憧れと嫉妬があるのかもしれません。。

20代前半、S社にアルバイトとして洋服屋の門を叩きました。
当時、店長だった今の弊社代表である田野に面接をしてもらい、そのスーツ姿を見た際に、スーツのカッコ良さを知りましたが、反面、どんなに頑張ってもここまでスーツを着こなせないなと思い知りました。

ですが、N社に入社してからは、ドレスアイテムの着こなしの幅を知りました。
また、ブランドの背景などを知ることができ、そこから、洋服を分け隔てなく見れるようになりました。

gujiのお客様は、ドレススタイルが似合う方はとても多いと思います。
僕がお客様だとして、着用するのならと思いながらドレスの仕入れも行っています。

そんな僕ですが、様々なドレスシャツブランドを着用し、見ても来ましたが、特に一番の思い入れのあるドレスシャツがFRAYなんです。


とにかく高価なイメージがあると思いますが、それにもしっかりと大きな理由があります。
簡単です。
一つ作るのに、かなりの時間が掛かるからです。

時間=コスト

ですので、工場に設定された物を機械がどんどん製作していく物と違い、一つずつ生地を手作業で裁断し、縫製も1㎝に10ピッチ間隔のミシン縫いを基本とし、僅かな隙間を残し、立体的に裁断された縫い合わせをしています。

しっかりと芯を据え付け、一つ一つ綺麗に角が出る様に、襟をひっくり返しプロが見ても一切の破綻の無い仕上り、ディテールクオリティのために「ミシン縫い」を選んだという点からも究極のマシンメイドシャツ。

こんな工程を行えば、かなりの時間が掛かります。
僕は、現地の工場に行ったことはありませんが、行かれた方に聞くと、兎に角ゆっくり一つずつ丁寧に作っていると・・

選ばれた上質な生地を綺麗に裁断し、ここにしか無いピッチ幅で縫うことで生まれる整い。
分かりやすく言うと、誰が見ても分かる"端正さ"がFRAYにはあります。



特に、僕も所有している、セミワイドカラーの白無地シャツは、一線を画しています。
究極の白シャツと言って良いでしょう。
また、この白シャツが似合わない人はいないと思います。

スーツがそうであるように、曲線よりも直線。
だからこそ、端正な直線美を感じるシャツは、スーツやジャケットを間違いなく映えさせます。
その美を作り出すには、一つ一つの行程を省く事無く、非常に手間をかけて裁断や縫い上げを行い、完璧な仕上りを目指して作られているからこそでしょう。

因みに、gujiで展開しているFRAYは、襟やカフスに使用される芯をソフトなものに変更し柔和な印象にこだわり、よりスマートな印象になるようネックサイズに対し、ボディサイズをワンサイズダウンしオーダーしております。



寸分違わぬ美しいステッチワーク、肌へのタッチが抜群な上質な生地、襟に出る曲線でありながら、直線美を感じる最高級な仕立て。

襟付けは首に沿った円形に付けているのですが、襟の先から中心にかけて下る時の美しいカーブ。
これが着用した時の襟の美しさに繋がっています。
とは言え、過度な主張は無し。
コーディネートの主役となるジャケットを引き立てる謙虚さと、その端正なカッコ良さ、、

もう、全てが言うことがないと思います。


要するに、この作りがこーで、あーでという素晴らしさだけではなく、見て着て感じる"オーラ"なんだと思います。。
そんな魅力を持ったFRAYは、数多のシャツブランドの中でも唯一無二な存在ではないでしょうか。




特に個人的にも惹かれたのが、ROBERTOというワンピースカラーモデルです。

過度な色気と違い、どこまでナチュラルな襟の色気。
ノーネクタイでも、ここまでスタイルを引き立たせる美しさは、何とも言えません。


また、このネイビーの色も嫌味が無く、奥行きを感じるネイビーとはこのことかと言うぐらいの色出しです。

柄にも無いとは百も承知で、敢えて言わせて頂くと、本当に美しい物とはこのことかと。。



代理店の方も仰っていましたが、一般的にドレス系のコーディネートは、ジャケットやスーツからコーディネートを考えることが多いかと思います。
しかしFRAYのシャツは、このシャツを着たいから、どのジャケットを着ようか?どのスーツを着ようか?と、FRAYを起点にコーディネートを考えたくなってしまいます。
ですので、出来る限り、FRAYが"最高の引き立て役"になるように、スタイリングを組んでみました。



1つ目のコーディネートは、Scyeの日高氏と宮原氏に作成して頂いた、新しいクラシックを謳うgaroh pants04と、相性が抜群のオーバーチェックのBELVESTのジャケットを使い、良い塩梅で抜け感を出してくれるF.LLI Giacometti。

2つ目のコーディネートは、パンツはストレートシルエットのIGARASHI TROUSERS、ジャケットはデニムライクのカシミアのBELVEST、靴は表革のBAUDOIN & LANGE。

ドレスでも無く、カジュアルでもなく、"こなれたミックススタイリング"ですが、FRAYにより、着用している他の物の魅力を引き出すのはもちろんですが、コーディネート全体の品格が上がり、着ている人自身の魅力も上げます。

これからのドレスはこのようなスタイルが主流になってくると思います。
やり過ぎの境界線が難しいですが、ヒントはドレスやカジュアルなどの、決めつけた線を引かず、物の良さを重視して組むことだと思います。



あのブランドがどうのこうのと言うオタク気質な服好きな人達は存在します。
その方達の強い拘りは凄いと思います。
ですが、そんな人達でさえも黙らせるてしまうのがFRAY。

la favola(ラファーヴラ)のデザイナー平氏が良く言います、
“しのごの言わず、取り敢えず着てみろ”
COMOLI(コモリ)のデザイナー小森氏がよく言います、
“洋服こそ美意識”

全ては、これに尽きると思います。

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